
こんにちは!デザイナーでアーティストのMakichariXです!
「お気に入りのアクリル画を、レジンの美しい透明感でコーティングして仕上げてみたい!」
そう考えて挑戦したものの、絵の具がにじんで台無しになってしまったら悲しいですよね。
アクリル絵の具とレジンは非常に相性が良い組み合わせですが、実は正しい手順を踏まないと「にじみ」や「剥がれ」といった失敗が起きやすい特性があります。
この記事では、アクリル絵の具にレジンコーティングを美しく施すための正しいステップと、絶対ににじませないためのプロのコツを詳しく解説します。
透明感あふれる極上の仕上がりを手に入れ、あなたの作品のクオリティをさらに高めましょう。
アクリル絵の具にレジンを重ねても大丈夫?知っておくべき基本
アクリル絵の具の上にレジンを流してコーティングすること自体は、全く問題ありません。
むしろ、アクリル絵の具の鮮やかな発色とレジンのツヤのある透明感が合わさることで、まるでガラスに閉じ込めたような高級感のある仕上がりになります。
しかし、何も知らずに直接レジン液を流してしまうと、せっかく描いた大切なアートがにじんで溶け出してしまうリスクがあります。
まずは、なぜトラブルが起きるのかという原因と、それを防ぐための基本知識をしっかりと押さえておきましょう。
油性と水性の違いに注意!にじみが発生する主な原因
アクリル絵の具は、乾くと耐水性になるという優れた特徴を持っています。
しかし、完全に乾いた状態であっても、上から流し込むレジン液の成分(特に化学物質や溶剤)との相性によっては、絵の具の表面がわずかに溶解してしまうことがあります。
特に、UVレジン液やLEDレジン液に含まれるモノマー成分が、アクリル絵の具の塗膜を刺激してにじみを引き起こすケースが非常に多いのです。
この「水性と油性の化学反応のようなにじみ」を防ぐためには、絵の具とレジンの間に「1枚の保護層(色止め)」を挟む必要があります。
レジンを流す前に!アクリル絵の具の「完全乾燥」に必要な時間
レジンコーティングを大成功させるための最大の鍵は、アクリル絵の具を「完全に乾燥させること」です。
表面が乾いているように見えても、絵の具の内部にわずかでも水分が残っていると、レジンを硬化させたあとに内部からガスや水分が発生してしまいます。
これが、レジンの表面にブツブツとした気泡ができたり、数日後にレジンがペリッと剥がれてしまったりする原因になります。
ドライヤーを使って表面を急激に乾かすのではなく、風通しの良い場所でじっくりと時間をかけて内部まで乾燥させることが不可欠です。
通常アクリル画を描くときは、絵の具を塗ってドライヤーで乾かしてどんどん塗り重ねていきます。
これは速乾性であるアクリル絵の具の特徴を活かしたメリットです。
薄塗りの作品なら一日置けば十分ですが、厚塗りやメディウムで凹凸をつけた作品は、内部まで乾くのに数日かかることもあります。
急がず完全乾燥を優先しましょう。


レジンには主にUVレジンとエポキシレジンがあります。
今回のような小さめの作品は太陽光でも硬化するUVレジンが手軽ですが、大きな絵画や広い面を一度に均一に仕上げたい場合は、自然に平らになる(レベリング)エポキシレジンが向いています。

失敗しない!アクリル絵の具へのレジンコーティング手順4ステップ
・下地(ジェッソ)が露出している場合の重要な注意点
・レジン液を美しく均一に硬化させるためのプロのコツ
それでは、実際にアクリル絵の具で描いた作品に、にじみを発生させず美しくレジンをコーティングする具体的な手順を解説します。
プロも実践している失敗のないプロセスですので、一つひとつの工程を丁寧に行っていきましょう。
基本の流れは「完全乾燥」「色止め(下地処理)」「レジン塗布」「硬化」の4つのステップです。
この順番をしっかりと守ることで、にじみや剥がれのリスクを極限まで減らし、完璧な透明感を出すことができます。
ステップ1:アクリル絵の具で作品を描き完全に乾かす

まずは、ベースとなるアクリル絵の具の作品を用意します。
先ほどお伝えした通り、ここで焦って次の工程に進まないよう、芯まで完全に乾かしきってください。
作品の縁からレジンが垂れるのを防ぐため、周囲にマスキングテープを貼っておくと後処理がラクになります。
ステップ2:色落ちを防ぐ「コーティング剤(色止め)」を塗る

完全に乾いた絵の具の上から、レジンによるにじみを防ぐための「色止め剤(分離層)」を塗布します。
アクリル画専用のグロスバーニッシュ(水性ニス)などを薄く均一に塗り、これもまた完全に乾燥させます。
ステップ3:レジン液を均一に流し込み気泡を取り除く

色止めが乾いたら、いよいよレジン液を流し込みます。
中央から外側に向かって気泡が入らないようにゆっくりと広げ、気泡ができた場合はエンボスヒーターや爪養枝を使って丁寧に取り除きます。
ステップ4:UV/LEDライト(太陽の紫外線)で確実に硬化させる

レジン液が平ら(レベリング)になったら、UV/LEDライト(太陽の紫外線)を照射して規定の時間しっかりと硬化させます。
硬化直後は熱を持っていることがあるため、完全に冷めるまで触らずに置いておけば美しい作品の完成です。

【実例】レジンコーティングでよくある失敗と綺麗な作品に仕上げるコツ
・レジン液の弾き・剥がれが起きたときの対処法
・万が一にじんでしまったときのプロのリカバリー方法
どれだけ気をつけていても、最初のうちは思わぬトラブルや失敗が発生してしまうことがあります。
ここでは、実際にアクリル絵の具とレジンを組み合わせた際によくある2大失敗例を挙げ、その原因と綺麗な作品に仕上げるためのリカバリー方法を解説します。
失敗の原因のほとんどは、「乾燥不足」か「コーティングのムラ」にあります。
もしトラブルが起きてしまっても、焦らずに対策を行えば次からの作品作りで見違えるほど綺麗な仕上がりにできるようになります。
絵の具が流れてしまった…にじんだときの原因と対策
ライトに入れる前、または硬化中に絵の具がジワジワと滲んで背景が濁ってしまう失敗です。
これはステップ2の「色止め(コーティング剤)」が薄すぎたか、塗りムラがあって絵の具が直接レジン液に触れてしまったことが原因です。

今回の金魚のコーティングの際にブラックジェッソが溶け出して筆跡が出てしまっています。
今回はそのままレジンコーティングまで進めてしまいましたが、専用のバーニッシュリムーバーがあるので慌てずに修正することができます。
表面が弾いてしまう・剥がれてしまうときの対処法
レジン液を流したときに表面が綺麗に広がらずに弾いてしまったり、硬化後にレジン層だけがペリッと剥がれたりする失敗です。
これは、絵の具の表面に油分や汚れが付着していたか、絵の具に含まれる成分がレジンを拒絶している場合に起こります。
レジン以外もある!作品を守るおすすめのコーティング剤比較
・初心者に一番おすすめなコーティング方法
・作品の目的や出したい質感に応じたプロの使い分け基準
アクリル絵の具の作品を保護し、美しいツヤや光沢を出す方法は、レジンコーティングだけではありません。
作品の形状、素材、また「どのような仕上がりにしたいか」という目的に応じて、他のコーティング剤を選んだ方が良い場合もあります。
ここでは、代表的な保護剤である「レジン」「水性ニス(バーニッシュ)」「スプレータイプ」の3種類を比較してみましょう。
それぞれのメリットとデメリットを理解することで、ご自身の作品に最も適した仕上げ方法を選ぶことができるようになります。
| 透明感 | 厚み | 扱いやすさ | コスト | おすすめ度 | |
| レジン | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ |
| 液体バーニッシュ | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
| スプレーバーニッシュ | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
(注)おすすめ度はどんな作品に使うかによって変わるので★★★☆☆としました。
- レジンの特徴はなんといってもガラスのような厚みと透明感が圧倒的です。
- 液体のバーニッシュは数回に分けて塗布することで自分の理想のツヤ感(マット感)を出すことができます。
- スプレータイプはバーニッシュをムラなく塗布できるのが最大のメリットで、初心者の方にお勧めです。
ただし、コストパフォーマンスの面で見ると、液体タイプの方がコスパは良いと言えます。

まとめ:正しい手順でアクリル絵の具とレジンの美しい透明感を楽しもう
アクリル絵の具とレジンコーティングを組み合わせることで、作品に圧倒的な透明感と高級感を与えることができます。
大切なのは、焦らずに「絵の具を完全乾燥させること」、そしてレジンの刺激から絵を守る「色止め処理を正しく行うこと」の2点です。
この基本さえ守れば、にじみのない、プロが作ったような美しいハンドメイド作品やアートを仕上げることが可能です。
ぜひ今回ご紹介したステップを参考に、アクリル絵の具とレジンが織りなす極上の美しさをあなたの作品に取り入れてみてください。
レジンコーティングは難しそうというイメージを持たれている方も多いかもしれませんが、今回の記事を読んでぜひやってみてください。
作品の幅が広がりますし、何より仕上がっていくプロセスは結構楽しいですよ!
特に「海の絵」や「イルカ、熱帯魚などの絵」は、レジンの持つ水面のような透明感と相性ピッタリです。

アクリル絵の具とレジンのコーティングに関するよくある質問(FAQ)
Q:100円ショップのUVレジン液でもアクリル絵の具の上に綺麗にコーティングできますか?
A:はい、100円ショップのレジン液でも十分にコーティングは可能です。ただし、収縮率が高いため硬化時に作品が反ってしまったり、経年劣化で黄色く変色(黄変)しやすかったりする特性があります。長く保管したい大切な作品には、手芸店などで販売されている高品質なレジン液を使用することをおすすめします。
Q:アクリル絵の具にレジンを混ぜて直接絵を描くのはダメですか?
A:アクリル絵の具(水性)とレジン液(油性樹脂に近い性質)を直接混ぜ合わせると、成分が分離してしまい、うまく混ざり合わずに固まらなくなる(硬化不良)原因になります。レジン自体に着色したい場合は、水性のアクリル絵の具ではなく、レジン専用の着色剤、または少量の顔料(ピグメント)や油性インクを使用してください。
今回はアクリル絵の具で描いた絵にレジンコーティングする手順について解説してきました。
アクリル絵の具で描くだけでなく、様々な画材やメディウムなどを使うことで、これまでにできなかった表現や見せ方ができてとても楽しいです!
ぜひみなさんも挑戦してみてください!
それではまた別の記事でお会いしましょう。





・絵の具がにじんでしまう主な原因と対策
・剥がれや気泡を防ぐために必要な正しい乾燥時間